セミナー・研修を終えて
セミナー・研修を終えて
作成日:2019/09/17
パワーハラスメント職員研修を終えて



社会保険労務士 江尻育弘

9月に石垣島の障がい者施設 社会福祉法人 わしの里様で職員対象のパワーハラスメント研修を実施してきました。

パワーハラスメント研修(社会福祉法人 わしの里様 2019年9月)
社会福祉法人 わしの里様

バワーハラスメントとは何か?

パワーハラスメントとは、同じ職場で働くものに対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいいます。職場内の優位性とは、上司から部下へのいじめ・嫌がらせだけでなく、例えば新しく入社した正社員に対してパートが仕事を教えないといったことも含みます。

バワーハラスメントの行為類型

パワーハラスメントの行為類型には、精神的な攻撃、過大な要求、人間関係からの切り離し、個の侵害、過小な要求、身体的な攻撃があります。

今回は、障害者虐待防止法との関連で話して欲しいとのご要望があり、勉強して臨みました。統計によると、過去3年間にパワーハラスメントを受けた人は3人に一人であるにも関わらず、被害者の41%は誰にも相談しないのですが、障がい者虐待防止法では通報義務がある点で、非常に厳しい法律となっています。

パワーハラスメント研修の様子(社会福祉法人 わしの里様 2019年9月)

なぜ職場のパワーハラスメントが問題なのか?

職場の雰囲気が悪くなったり社員が心の健康を害するなど、職場環境が悪化します。その結果、人材が辞め、補充しても定着せず、採用にも応募がないということになります。

パワーハラスメントと業務指導の境目

職場の業務を円滑に進めるために、管理者には一定の権限が与えられていますが、パワーハラスメントと業務指導の境目に悩まれていると思います。業務上必要な指示や注意・指導などもその一つです。厳しい指導であっても、「業務上の適正な範囲」と認められる限り、バワーハラスメントには当たりません。例えば、レポート提出の期限に遅れて持ってきた部下に対して「何やってんだ!」と叱ることはパワーハラスメントではありません。業務指導は必要です。

パワーハラスメントの正しい知識を持ち、萎縮することなく、自信を持って温かく業務指導を行いましょう。

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