上江田晋作
ハラスメントの予防としての承認
現在、ハラスメントに関する意識も上がってきており、多く耳にするようになってきました。その反面、よく聞くパワーハラスメント、セクシャルハラスメント、マタニティハラスメントのほか、アルコールハラスメント、アカデミックハラスメント、ドクターハラスメントなど非常に多く、それぞれ全てに対応するのは難しくなっています。
そのため、ハラスメント自体がおこらないようにすることが非常に大切であり、そのためにも「信頼関係」が必要となります。
職場の雰囲気を良くするために「ほめる」ことを推奨する職場もありますが、「ほめる」ことはいいことがあった場合にのみ該当し、また人によってはその「ほめる」べきことなのかという評価が異なります。なので、信頼関係を築くには「承認」が一番良いのです。承認は「ほめる」こととは異なり、「事実」に着目しています。具体的に行動の「事実」を伝えることで「自己効力感」を満たすことができ、また自己肯定感も満たすことができます。
研修では承認カードを使用し、自己診断のワークで自分の承認ランクを認識してもらいました。その後話し手と聴き手に分かれてロールプレイングをすることで、実際に承認の効果を体感できたかと思います。
「あいさつする」「声をかける」「見た目を伝える」など、すぐにできる承認もあります。小さなことでも、何かをしてもらったらそのことを「具体的に」伝え、「感謝の気持ち」を伝えましょう。無理に意識せずに、少しずつ、「自分なりのやり方で気持ちを込めて」行うとよいのではないでしょうか。
本研修を通して、自分自身もより承認力を上げようと身が引き締まる思いでした。