社会保険労務士 江尻事務所がなぜ「福祉」に力を入れているのか
新聞へ寄稿した連載記事が県社協とつながる。
平成10年、開業1年目に社労士仲間3名と地元新聞社(沖縄タイムス)に連載企画を持ちかけたところ、その企画に興味を持ってくださり、1年間の連載が決まりました。
当時、沖縄県内の社労士では初めて新聞連載された出来事でした。
この新聞連載が当時の沖縄県の社会福祉協議会の事務局長の目に止まり、相談されるきっかけとなりました。
振り返ると、今から21年前の話です。この事務局長からの相談から「社会福祉法人」との長いお付き合いがスタートしました。
社会福祉法人、専門特化の道をひた走る。
経営支援専門員として、沖縄県内の社会福祉法人の経営を支援する活動がスタート。
沖縄本島全域から離島・先島まで県内ほぼすべての社会福祉法人の施設を訪問。一日に2〜3施設回るかなりハードな仕事でした。理事長さんや施設長さんから、かなり突っこんだ相談も多く、とにかくがむしゃらに頑張って、少しずつ認められるようになり、私の大きな基盤となりました。しかし一方で、組織全体の賃金や評価制度の話になると、経験の薄さから自信を失い限界も感じていました。
借金しての自己投資が道をひらく。
当時、社会福祉法人の人事労務に携わっていた社労士は、全国的にもあまりいなかったと思います。そういう状況で行き詰まっていたので、何とかしなければと賃金と評価制度を学びに行くことにしました。
起業したばかりで、お金も底ついている状態でしたが、消費者金融から借金をして、その塾に通うことを決めました。毎月2回東京と大阪に通い続けましたが、振り返るとそれくらい切羽詰っていたのだと思います。
この学びの中で気の合う仲間と自費出版することになり、その後、商業出版「社会福祉法人の人事労務管理改革完全マニュアル(日本法令)」を共著で出版。このことで信用度が上がり、社会福祉法人での指導やコンサルティングに反響が出始めました。
この思い切った「自己投資」が、後々の大きな財産に、さらに苦難の道を切り開く貴重な体験になりました。
これからの社会福祉施設が抱える課題について。
私は、特別養護老人ホーム、障害者施設、保育園、児童養護施設、社会福祉協議会、病院など、21に年渡り多くの社会福祉法人、医療法人と関わってきました。そんな私が感じている「福祉の抱えている一番の問題」は、職員の採用と定着です。この業界は、シフト制や変形労働時間制をはじめ、人事賃金制度に固有のルールがあります。
「職員の採用と定着に資する人事賃金制度はどうあるべきか」
「同一労働同一賃金にどう対応していくか」
やるべきことは山程ありますが、「よい職場づくり」が職員の採用と定着という大きな課題を解決できる糸口だと思います。そのお役に立てればと、スタッフと共に日々頑張っております。また、社会福祉業界向けのセミナーや研修など開催していますので、お気軽にご相談ください。
主な公的機関での役割
・沖縄県社会福祉協議会の顧問。
・市町村社会福祉協議会の専門相談員。
略歴
・厚生労働省 職務分析・職務評価普及事業コンサルタント
・医療労務コンサルタント
・健康経営アドバイザー
人事賃金制度の導入実績
多数
社会福祉業界向けに開催したセミナー、研修一覧
2019/01/04 【承認力向上研修】沖縄県社会福祉協議会 様
2018/11/15 【働き方改革関連法セミナー】沖縄県老人福祉施設協議会 事務員連絡会様
2018/10/12 【承認力向上研修】社会福祉法人 若夏福祉会 若夏保育園様
2018/05/31 【承認力向上研修】沖縄県介護支援専門員協会八重山支部様
2018/04/26 小さな会社の簡単な人事評価制度の作り方を終えて
著書・執筆等
社会福祉法人の人事労務管理改革完全マニュアル(日本法令・共著)
施設長の思いを120%伝えられる人事制度の作り方(共著) 発行:自費出版
聞き手:有限会社オービック 稲嶺盛裕
写真:古市英高